マットレスは安い買い物ではないので、できればより良いものを選びたいですよね。
ただ、なにをどう見れば良いのかわからない人も多いと思います。
この記事では、ここだけは押さえておきたいマットレスの選び方のポイントを紹介しています。商品ページの見るべきポイントを一緒に確認していきましょう。
マットレスの選び方|見るべきポイントは?
マットレスを選ぶときには、最低限以下の4つの見るべきポイントを知っておくと、良い商品にめぐり逢う確率が高くなります。
- 硬さ
- 耐久性
- 反発性
- 体圧分散性
素材ごとに指標や見方が変わるので、それぞれ解説していきます。
硬さ
「硬さ」はマットレス選びにおいてもっとも重要なポイントです。人それぞれ好みもありますが、基本的には体重や体型・寝るときの姿勢によっておすすめの硬さが変わります。
素材ごとに硬さの指標が違ってきます。以下の表で主なマットレス素材の硬さの見方をまとめているので、確認してみてください。
素材 | 指標 |
ウレタン | ニュートン(N) |
スプリングコイル | コイルの数、線径、配列、巻き数、高さ |
ファイバー | 基本的に硬め |
ラテックス | 基本的に柔らかめ |
ウレタン
ウレタンフォームを使ったマットレスの硬さはニュートン(N)で表されます。
消費者庁HPに記載されている基準もありますが、ここでは当サイトが検証してきたN値の硬さ感覚と適正体重を紹介します。
N値と硬さの感覚と適正体重と体型 |
|||
ニュートン(N) | 硬さ | 適正体重 | 体型 |
180N | けっこう硬い |
70㎏以上 | 大柄な方 |
150N | 硬め |
50~70㎏未満 | 標準体型 |
120N | 普通 |
30~ 50㎏ 未満 | 小柄な方 |
90N | 柔らかめ |
||
60N | けっこう柔らかい |
30㎏未満 | 小さなお子様 |
スプリングコイル
スプリングコイルは、コイルの数、線径、配列、巻き数、高さの5つの指標により総合的な硬さが決まります。
どれかひとつが硬めの値でも、他が柔らかめなら仲裁されていくイメージです。各指標について説明します。
仕様 | 概要 |
---|---|
コイル数 | 数が多いほど硬め。弾力・体圧分散性・耐久性も上がる。平均コイル数は約450個。 |
コイルの線径 | 線径が太くなるほど硬め。1.7mm以下=柔らかめ、1.9mm=ふつう、2.1mm=硬め。 |
コイル配列 | コイル配列には「並行配列」と「交互配列」の2種類がある。前者が柔らかめ、後者が硬め。 |
コイルの巻き数 | 巻き数が多いほど硬め、少ないほど柔らかめ。一般的に5~8巻。 |
コイルの高さ | 高さが低いほど硬め、高いほど柔らかめ。170mm=柔らかめ、140~170mm=ふつう、140mm=硬め。 |
また、ポケットコイルマットレスはボンネルコイルよりも柔らかめになる傾向です。
他に、クッション層の厚さがどれくらいあるのかも寝心地の硬さに影響します。クッション層の詰め物でよく使われるウレタンフォームや綿などの厚みも考慮して選んでみましょう。
ファイバー
ファイバー素材には硬さ指標は特になく、全体的に硬めという覚え方でいいと思います。
ファイバー素材は樹脂を繊維状に加工したもの。ポリエステル(重ため)やポリエチレン(軽め)が使われ、網のように入り組んだ形に成型するとファイバーマットレスとなります。空洞が多く通気性が高いこと、ほとんど吸湿性がないので水に強いのが特徴です。また、非常に軽いため扱いやすいメリットがあります。特殊な加工など原価が高いため、販売価格も高めになりがちです。
ラテックス
ラテックス素材には硬さ指標は特にありません。全体的に柔らかめという覚え方でいいと思います。
ラテックス素材は、ゴムの木の樹脂を加工してつくられた天然素材です。特有の弾力性があり、耐久性は他素材と比較して高い傾向にあります。天然素材なので最低でも10万円ほどはする高級マットレスで使われます。ただ柔らかいだけでなく、弾力が同居しているのがラテックスの特徴。密度がすごく高いウレタンフォームのようなイメージです。
耐久性
耐久性は、ウレタンフォームなら「密度(D)」、スプリングコイルなら「炭素含有量」で決まります。
ウレタンフォームの耐久性
ウレタンフォームの耐久性は、密度(D)が高ければ高いほど強く、低ければ低いほど弱くなります。
密度と寿命の関係性は上記画像のとおりです。長く使いたいのであれば、最低でも35Dほどあると安心です。また、密度に比例して価格も高くなります。
スプリングコイルの耐久性
スプリングコイルの耐久性は、炭素含有量によって変わります。
ピアノ線の方が高価でより強度が高い線材です。炭素含有量「72」、マンガン含有量「A」、強度「C」のコイルマットレスは、一般的に寿命5~8年程度のものとなります。
ファイバー・ラテックスの耐久性
ファイバー素材は平均3~5年、ラテックス素材は平均8~10年以上といったところ。ラテックスは天然素材ゆえに、使用環境に左右されることが多いです。
反発性(弾力性)
反発弾性は、寝返りのしやすさに関わる指標です。寝返りは1日に成人男性で20~30回ほどするといわれます。寝返りがうまくできてないと、血行不良や肩こり、寝起きのだるさに繋がってしまいます。
ご高齢の方は特に寝返りがしにくくなる傾向にあります。なるべく寝返りがしやすい反発弾性を持ったマットレスを選びましょう。
体圧分散性
体圧分散性は、身体にかかる力をどれくらい減らせるのかという指標です。
ただし、数値で表されるものではありません。各商品ページで記載される以下画像のような「体圧分散グラフ」を参考にして選んでみてください。
商品ページに記載されている時点で、体圧分散性には自信があるマットレスだとわかります。体圧分散性をアピールしてるかどうかも良いマットレス選びのポイントのひとつです。
特に腰痛持ちの方やご高齢の方は注意してみるべきポイントでしょう。素材別にみると、ポケットコイルマットレスや、凹凸ウレタンフォームを使用したマットレス(ムアツ・西川エアー)のように点で支えるタイプの寝心地は比較的体圧分散性が高い傾向にあります。
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