よく寝不足が続いて肌荒れがでてきちゃったなんて話を聞きますよね。
睡眠不足になってしまうと日中に紫外線などで受けた肌へのダメージの修復や肌のターンオーバーなどがうまく進みません。
その結果ニキビや吹き出ものとして肌にでてきてしまいます。
睡眠は一番の美容法ともいわれるほど大事なものなのはご存じでしたか?。
今回は、睡眠の質を高めることがどうして肌に良いのかを解説していきます。
目次
寝不足は肌荒れの原因『ターンオーバー低下』を引き起こす
寝不足は肌荒れの原因となるターンオーバーの低下を引き起こします。
いわゆる「皮膚の新陳代謝」のことです。
ターンオーバーは表皮の生まれ変わり。日焼けした肌もこのターンオーバーがあるから元に戻るんです。
その周期は約1か月といわれています。
サイクルの間隔が長くなる主な原因は「加齢」ですが、他に「寝不足」が原因となることがあります。
つまり、寝不足による肌荒れは肌の生まれ変わり(修復)が間に合っていない結果ともいえるんですね。
寝不足が肌環境を悪くする3つの理由
寝不足は肌環境をすこぶる悪くしてしまいます。
それにはこれからご紹介する3つの理由があるんです。
心当たりのある場合は寝不足かもしれないという疑いをかけてみましょう。
- 血行不良が起きる
- 古い角質がたまってしまう
- メラニン色素がたまる
寝不足解消のために知っておくべき2種類のホルモン
睡眠の質は2種類のホルモン分泌が大事だといわれています。
- 成長ホルモン
- 睡眠ホルモン
寝不足で睡眠の質が下がることで、この2種類のホルモンの分泌が極端に少なくなってしまうのです。
この現象がどのくらいお肌に影響するのでしょうか。
それぞれのお肌のアンチエイジングに関わる役割をみていきましょう。
成長ホルモンの主な役割
成長ホルモンの主な役割は3つです。
成長ホルモンの役割
- 新陳代謝を促し、外気からのダメージを修復
- 抗利尿作用で体内の分蒸散を防ぎ肌つやを改善
- 肌の水分量を増やす
成長ホルモンの分泌は、睡眠に入ってから初めの数時間が1番多いといわれているので、いかに序盤で深い眠りにつくかが重要となります。
そのためには、眠る前の行動にも気をつけなければなりません。
深い眠りにつくための5か条
- 食事は睡眠の2~3時間前には済ませる
- 睡眠の1時間前くらいからはテレビやスマホなどの光はなるべく目に入れない
- 寝る前に激しい運動はしない
- カフェインをとりすぎない
- 昼間のうたた寝をしない
あたりまえのことでもありますが、意外とやってしまうことも多いのではないでしょうか。
この5か条を、なるべく気をつけることが美肌への近道です。
成長ホルモンの分泌は「黄金の90分」が鍵?
最近テレビやメディアでも話題となったブレインスリープ株式会社の代表「西野精治著書”スタンフォード式 最高の睡眠”」ではこう紹介されています。
睡眠の質を決めるのは最初の90分
OECDの調査によると2018年に日本は世界で一番眠らない国になりました。睡眠には深い睡眠のノンレム睡眠、浅い睡眠のレム睡眠があり、4~5回ほど繰り返されて朝を迎えます。最初のノンレム睡眠は一番深く、「約90分」続きます。本来は6時間以上眠ることが最適ではありますが、睡眠時間を十分に確保できない人は最初の90分のノンレム睡眠を深くすることで睡眠サイクルの質をあげることができます。黄金の90分を生み出し睡眠の質を向上しましょう。
成長ホルモンはほとんど最初の時間に分泌い終わるので、この「黄金の90分」といわれる時間をどれだけ深く眠るかが、成長ホルモンの分泌量を左右します。
もし興味があればこの最新の睡眠科学に基づいた枕を紹介している記事も読んでみてください。
-
-
参考記事ブレインスリープピローは怪しい?|いびきなど7つの悩みを解決!
続きを見る
睡眠ホルモン(メラトニン)
メラトニンの役割
□抗酸化作用(ビタミンC以上といわれる)
□成長ホルモンの分泌を促す
睡眠ホルモンのメラトニンは覚醒状態から眠りに誘ういわゆる「体内時計」としての役割を持っています。
そしてそのメラトニンが睡眠の質に深くかかわっています。
メラトニンの分泌を促進することが睡眠の質を高めることになるのですが、ではどうやってメラトニンの分泌を高めることができるのでしょう。
実はここでもうひとつのホルモンが関係してきます。
幸せホルモン(セロトニン)
名前が似ててややこしいですね。
セロトニンは感情や気分をコントロールする、いわゆる「幸せホルモン」です。
不足すると精神が不安定になったり睡眠障害などにもつながります。
このセロトニンがメラトニンの原材料となるのです。
心の安定剤ともいえるセロトニンが分泌されることで笑顔が増え、女性ホルモンが活性化し、肌にハリとツヤがでてきます。
良いことばかりです。
ここまでを整理
少し専門的なキーワードも出てきたので、ここまでを簡単に整理しました。
美肌への道
セロトニンを分泌させる
⇩
女性ホルモンが活性化
⇩
肌にハリとツヤ(若見え)
⇩
セロトニンを原材料にメラトニンを分泌
⇩
睡眠の質が高まる
⇩
成長ホルモンの活性化を促す
⇩
日中の肌へのダメージを修復
⇩
美肌へ
睡眠ホルモンセロトニンを増やすために日中できること
- 日光浴をする
→特に朝のウォーキングが効果が高い - リズム運動をする
→簡単にできる運動は首回し - トリプトファン(アミノ酸の一種)の摂取
大豆/牛乳/豚肉/バナナ/はちみつなど - 感動の涙を流す「涙活」
→ストレス発散法としても有名 - 腹式呼吸をする
→腹式呼吸で横隔膜をうごかすことが神経を刺激
どれも簡単に生活に取り入れることができるのでチャレンジしてみましょう。
パジャマに変えて寝不足解消!
なかなか寝付けない時もありますよね。
寝付きがわるい時の方法を調べているうちにこんな面白いデータがありました。
眠るときの寝間着と寝つき時間/夜中目覚める回数の関係についてこんなデータがあります。

ワコールとオムロンヘルスケアの共同実験(2013年1月実施)
これは普段パジャマで寝ない方対象で、1週間ごとにパジャマとジャージなどパジャマ以外で寝たときの「寝つき時間」「夜中の目覚め回数」を測定した結果です。
左は寝つき時間で、パジャマで寝た場合の方が9分短縮し、右の目覚め回数も15%減少しています。
同研究成果では、パジャマが睡眠に及ぼす効果として2つのことをあげています。
パジャマの効果
- 衣服としてのパジャマ
- 気分の変換
衣服としてのパジャマ
パジャマは眠るときのための衣服ということもあり、眠りに適した性質を持っています。
眠りに入るときは体熱の発散が大事です。
人は体温を下げることで睡眠に入るのは知っていると思います。
実は汗をかくことには「体熱を外に逃がす」という意味があります。
パジャマは通気性や吸湿性にすぐれているので、この「体熱を外に逃がす」という観点で見るととても適しています。
スウェットで寝る方も多いですが、本来の役割はパジャマではないので汗の気化が妨げられ、寝心地の悪さの原因となります。
気分の転換としてのパジャマ
単純に部屋着からパジャマへ着替えることで「起きる時間」から「眠る時間」に切り替えることができる心理的な効果です。
これは案外重要なことで、眠りへの切り替えは意識的に変換することはむずかしく、心理状態によって左右させることが必要といえます。
その手段の一つとしてのパジャマ効果です。
寝不足と肌荒れの関係まとめ
今回は寝不足とお肌の質の関係について触れました。
寝不足はターンオーバーの低下を引き起こし、
睡眠の質を上げるためにすべてのことを取り入れようとするとなかなかできないものです。
比較的簡単に取り入れられることをご紹介したのでできることから始めていきましょう。
睡眠の質を上げて、美肌を目指しましょう!