ポケットコイルやラテックスなど色々な種類があるマットレスの素材。
その中でもウレタン素材のマットレスは近年人気がでてきています。
高機能性と高コスパを兼ね備えた、いわゆる「高反発マットレス」「低反発マットレス」がウレタン素材の代表格。
この記事では、基本的な寿命はどれくらいなのかと、そのために大切なローテーションの方法をご紹介します。
高反発・低反発ウレタンマットレスとは
まずは高反発・低反発のウレタンマットレスが、どんなものかわからないという方のためにそれぞれのご説明です。
高反発ウレタンマットレスはこんなマットレス
高反発ウレタンマットレスは、硬そうなイメージや腰や背中が痛くなりそうなイメージを持っている人も少なくないと思います。
「高反発」の文字からも想像つくように、硬いのではなく体を跳ね返す力が高いのです。
その反発性の高さから、沈み込みが少なくなり寝返りがしやすくなるのが高反発マットレスの特徴。
寝返りは、就寝時が原因となる腰痛や肩こり防止のために大切なものです。
低反発ウレタンマットレスはこんなマットレス
ふわふわっとしたやわらかい寝心地です。
有名な枕でいうとテンピュールは低反発。
やわらかく、身体にフィットする感覚が特徴です。
一般的には腰痛対策向けではなく、癒される寝心地重視ですが、近年は腰痛対策向けに改善されていることも多いです。
高・低反発ウレタンマットレスそれぞれの寿命
高反発と低反発は密度が違います。
密度が違うと寿命(へたり)に関わる耐久性が変わってくるんです。
それぞれの寿命を確認して、自分が「どれくらいの期間使用したいのか」を考えながら見ていってくださいね。
高反発ウレタンマットレスの寿命
高反発ウレタンマットレスの場合、寿命は5~10年です。
もちろん品質によって大きく変わるのであくまでも目安として覚えておいてください。
使い方やお手入れの仕方の違いでも年単位で寿命が伸び縮みします。
低反発ウレタンマットレスの寿命
低反発ウレタンマットレスの寿命は、高反発よりも短い1~5年です。
こちらも品質によって大きく変わります。
高・低反発マットレスはどうなったら寿命なの?
マットレスは1度購入したら長い期間使いますし、できれば長く使いたいもの。
寿命というけど、どういう状態が寿命なのでしょうか?
それは、マットレスのへこみが戻らなくなった状態です。
この状態が「へたり」といわれています。
寿命がきたあとも使い続けると身体のトラブルの原因に
へたりを確認して、寿命がきたなと感じたあとも使い続けるのはなるべく避けてください。
そのまま使い続けると、腰痛、肩こり、猫背の原因になります。
寿命がきたら速やかに買い替えを
へたらないマットレスは存在しません。
寿命がきたら(へたりを感じたら)思い切って買い替えましょう。
使い続けて睡眠の質が低下すると、日常生活にマイナス効果しかなく損をしてしまいます。
高・低反発ウレタンマットレスをへたらせないためのお手入れ方法
高反発マットレスと低反発マットレスの差は、反発性と寝心地の違いというのはご説明した通り。
特徴は違っても寿命を延ばすためのお手入れ方法は同じです。
寿命を延ばす(すぐにへたらないようにする)ためには、ローテーションは忘れずにすることが大切です。
ローテーションとは
マットレスのメンテナンスの面で1番重要だとされています。
同じ向きで寝ていると、ずっと同じところに体圧がかかります。
当然、体圧がかかり続けたところが先にへたってきます。
そのため、[上下、裏表]で体圧のかかる面をローテーションして交代することで、休ませながら使うことができるんです。
ローテーションの正しいやり方
やり方は簡単です。
上下⇒裏表⇒上下⇒裏表
上記の流れで順番に180度ずつローテーションしてください。
どの方向にひっくり返したか忘れないようにしましょう。
ローテーションの頻度
◎ウレタンマットレスは1か月に1回程度
◎スプリングマットレスは1年に4回程度
ウレタンマットレスや、薄めのマットレスは頻度が多くなります。
両面使えないタイプのマットレスは上下のみです。
へたり対策以外にも寿命を短くしない方法が気になる方はこちらもチェックしてみてください。
ウレタンマットレスへたらせないための他の対策は?
ローテーション以外にもウレタンマットレスのへたり防止策はあります。
マットレストッパーは一石二鳥
マットレストッパーはマットレスの上に敷いて使う寝具です。
厚さは5~10cm程度で下のマットレスへの負担を減らし、へたり防止だけでなく汚れ防止にも役立ちます。
また、寝心地も改善できるので一石二鳥といえます。
予算は1万円程度から、エアウィーブのような6万円ほどの高級なトッパーがあります。
ウレタン素材に関するよくある疑問
ウレタン素材について気になる点や疑問など集めてみました。
知りたいところを確認しましょう。
布団乾燥機は使える?
布団乾燥機は使用できます。ただ注意点があります。
ダニがすぐに死滅する温度は60℃以上ですが、ウレタンは60℃以上の熱に弱いです。
変形してしまうため、それ以下の温度で使用してください。
クリーニング業者に頼める?
ウレタン素材は断られることがほとんどです。
また、一部洗えるとする業者もありますが、予算が1万円から2万円はするのでいっそのこと買い替えた方がいいでしょう。
水に濡れて大丈夫?
ウレタン素材は水にめちゃくちゃ弱いです。
水に濡れると、ボロボロになり破れやすくなったり、変形・変色が起きて劣化を早めてしまいます。
スプリングの場合はさびることもあります。
水に浸して汚れをとるなんてことは避けましょう。
天日干しはしてもいい?
天日干しは日光によりダニをやっつけたり、殺菌効果があったりするので良いことのようにも思います。
でもウレタン素材は天日干しは絶対にやってはいけません。
水に濡れた時のように、変色や変形の原因になります。
へたりを復活させる方法はある?
マットレスは一度へたってへこんでしまうと復活させることはできません。
ただ、薄いマットレスであればへたった部分の裏側に折りたたんだタオルを敷けば応急処置は可能です。
あくまでも応急処置のため新しいマットレスが届くまでの間だけにしましょう。