この記事で解決できること
- ラテックスマットレスとの欠点
- ラテックスマットレスってそもそもどんなもの?
ラテックスマットレスは、ゴムの樹液を原料にして作られます。
日本ではあまり知られていませんが海外では一般的で、人気も高いマットレスです。
今回の記事では、ラテックスマットレスの欠点や正しい選び方について解説します。
ラテックスマットレスがどんなマットレスか知りたい!という人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ラテックスマットレスの欠点
ゴムの樹液から作られるラテックスマットレスには、素材ならでは欠点があります。主な欠点は、次の5つです。
5つの欠点
- かなり重い
- 価格が高い
- ゴム臭がする
- 熱がこもり勝ち
- アレルギーの人は使えない
かなり重い
ラテックスマットレスは密度が高い素材で、かなり重いです。
シングルサイズでも厚さ15cm以上になると、20kg近いものもあります。
厚さ10cm程度の一般的なウレタンマットレスならシングルサイズ約5~8kgですから、比べるとその差は明らかですね。
重さ10kgくらいのマットレスなら女性1人でも動かせますが、20kg以上はなかなか動かせません。
壁に立てかけて陰干しをしたり、マットレスの向きをローテーションするときに苦労します。
20~30代の人、男性であれば気にならないかもしれませんが、高齢の人や女性は重さもチェックしてから選ぶようにしましょう。
価格が高い
ラテックスマットレスは、他の素材のマットレスに比べて価格が高いのが欠点です。
とくに天然100%のラテックスマットレスともなると、シングルサイズで10万円以上する場合があります。
各マットレスの平均価格をまとめたので、確認してみましょう。
素材 | シングル | セミダブル | ダブル |
ラテックス | 7~13万円 | 8~14万円 | 10~18万円 |
低反発ウレタン | 2~6万円 | 3~7万円 | 4~8万円 |
高反発ウレタン | 2~6万円 | 3~7万円 | 4~8万円 |
スプリングコイル | 4~7万円 | 5~8万円 | 7~10万円 |
さまざまなメーカーから販売されていて、種類も多いので、ラテックスマットレスがすべて高いわけではありません。
ただ、価格は少なからず品質にも関係しているので、安すぎるラテックスマットレスは不安が残ります。
寝心地が良くても、耐久性に優れなかったり、ニオイがきついなど欠点が多いかもしれません。
ラテックスマットレスに限ったことではありませんが、品質重視で選ぶなら、安すぎるマットレスは避けた方がいいです。
ゴム臭がする
価格の安いラテックスマットレスの原料は、石油系化学物質から作られる合成ラテックスです。
そのため、ゴム臭や不快なニオイを強く感じることがあります。
普段からニオイに敏感な人にはとくに、合成ラテックスマットレスはあまりおすすめではありません。
ニオイが気になって寝つきが悪くなったり、体調を崩す可能性もあります。
心配な人は、天然100%のラテックスマットレスを選びましょう。合成ラテックスに比べてニオイがあまりなく、気になっても2~3日で自然に消えていきます。それでも不安な人は、家具販売店などであらかじめ確認しておくといいかもしれません。
熱がこもりやすい
ラテックスマットレスは、あまり通気性がいいとは言えません。
ウレタン素材のマットレスよりマシですが、真夏の暑い時期はマットレスに熱がこもりやすいです。
暑いと寝つきが悪くなるという人は、冷感シーツや敷パッドを活用しましょう。肌に触れる面が冷たいと、マットレスにこもった熱も感じにくいです。
また、寝る数時間前から、寝室のエアコンをつけておくのもおすすめ。室内温度が下がれば、マットレスの温度も下がりやすくなります。
アレルギー持ちの人は注意
ゴムの樹液から作られるラテックスマットレスは、ゴムアレルギーの人は避けたほうが無難です。
赤みやかゆみ、蕁麻疹などの皮膚障害、まれに呼吸困難や意識障害を引き起こす可能性があります。
マットレス自体はカバーやシーツに覆われているので直に触ることはありませんが、それでも注意したほうがいいでしょう。
どうしてもラテックスマットレスを使いたい人は、一度医師に相談することをおすすめします。
ラテックスマットレスの失敗しない選び方
正しく選べば、ラテックスマットレス本来のメリットを感じられるはずです。
今回は、ラテックスマットレスを選ぶときにチェックするべき3つのポイントをご紹介します。
3つのポイント
- 素材は天然を選ぶ
- 重さはなるべく軽いもの
- 多孔構造をもち通気性の高いもの
素材は天然を選ぶ
ラテックスマットレスを選ぶときは、まず素材が重要です。天然ラテックス100%のものか、含有量80%以上のものを選びましょう。
天然ラテックスのマットレスは、柔らかすぎず硬すぎないソフトな寝心地です。
優れた体圧分散性により、正しい寝姿勢をキープしやすい特徴があります。また、ゴム特有の反発力で、寝返りのしやすさもあります。
合成ラテックスの主な素材は、石油から作られる合成ゴムです。天然ラテックスに比べて劣化しやすく、独特のニオイが出ないかも気になります。
重さはなるべく軽いもの
ラテックスマットレスは、なるべく軽いものを選びましょう。
ラテックスマットレスは自然抗菌力を持っているので、ダニやホコリがつきにくい素材です。それでも、たまに陰干しやヘタリ防止のローテーションはしたほうがいいので、軽くてお手入れがしやすいに越したことはありません。
「薄くて頼りない」「底づき感がないか心配」など軽いマットレスには、そんなイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、ラテックスはそもそも高反発で、体圧分散性にも優れた素材です。軽さを重視して選んでも、底づき感は感じにくく快適に眠れるはずです。
多孔構造をもち通気性が高いもの
ラテックスマットレスは「多孔構造」のものを選びましょう。
多孔構造とは、通気口の役割をする穴がたくさん開いた構造で、マットレス内部に溜まりやすい湿気を外に逃がしてくれます。
また、天然ラテックスから作られるマットレスは空気を含んでいるためムレにくく、サラッとした寝心地です。
睡眠中の寝汗を排出して、快適な湿度に調節してくれます。
一方で、合成ラテックスのマットレスには、天然ラテックスのような空気を循環させる機能がありません。
陰干しを定期的に行うなど対策をしないと、カビやダニが発生する原因になります。
ラテックスマットレスの寿命
ラテックスマットレスの寿命は約5~10年です。他の素材のマットレスに比べて耐久性が高く、寿命が長いマットレスです。
ただし、天然ゴムの含有量によって、平均寿命も変化します。
素材別平均寿命 | |
天然100%ラテックス | 約6~10年 |
含有量80%以上のラテックス | 約4~6年 |
合成ラテックス | 約3年 |
合成ラテックスは天然ラテックスに比べると、劣化しやすい特徴があります。
天然ラテックスは、価格は少し高くなりますが、そのぶん長持ちしてくれるマットレスです。
天然ラテックスと合成ラテックスそれぞれのメリット
ラテックスマットレスは、天然か合成かによって、いろいろ違いがあることが分かりましたね。
それぞれのメリットについて確認してみましょう。
天然ラテックスのメリット
- 高反発で寝返りしやすい
- 耐久性に優れている
- 自然の抗菌効果がある
天然ラテックス最大のメリットは、寝心地の良さです。
柔らかいのに高反発で適度な弾力があり、寝返りもしやすいマットレスです。
耐久性と復元力にも優れているのでヘタリにくく、新品のような寝心地が長く続きます。
さらに、天然ゴムから作られるラテックスマットレスには、自然の抗菌作用があります。
カビやダニの発生を抑制してくれるので、衛生的にも安心して使えますね。
合成ラテックスのメリット
- 天然ラテックスに比べて安い
合成ラテックスのメリットは、天然ラテックスより価格が安く、購入しやすいことです。
ラテックスマットレスが気になるけど体に合うか心配という人は、合成ラテックスからチャレンジしてみてもいいかもしれません。
ただ、一時の使用であっても、マットレスは睡眠の質を左右する大切なもの。購入する前に品質や素材、口コミをチェックしてから購入しましょう。
まとめ
ラテックスマットレスは、体の凹凸に合わせて適度に沈む柔軟性と、ゴム特有の反発力を兼ね備えたマットレス。
寝返りによる体への負担が少ないので、腰痛などの痛みに悩む人におすすめです。
ただラテックスマットレスは、天然か合成かで大きく違います。
価格はもちろんですが、機能やメリット・デメリット(欠点)も異なります。
選ぶときはしっかり比べたうえで、自分に合う方を選ぶようにしましょう。
大型家具店などで取り扱いもあるので、実際に見たり触れたりしておくとイメージしやすいかもしれませんね。