休日にいつもより何時間も遅く起きたりしていませんか。
ゆっくり寝たい気持ちもわかりますが、過度な寝だめは逆に疲れてしまう可能性があります。
今回は寝だめするメリット・デメリット、睡眠の質を高める方法も紹介します。
「ぐっすり寝て、疲れをとりたい!」と思っている人は、寝だめする前にこの記事を読んでみてくださいね。
寝だめのメリットは少なくデメリット大
平日の睡眠不足を補うために休みの日に寝だめする人も多いのではないでしょうか。
まずは寝だめをするメリット・デメリットから紹介します。
寝だめのメリット
寝だめするメリットは実はほとんどありません。
平日にあまり寝られなかったからといって休日にまとめて寝ようとしたり、明日寝るぶんを前もって寝ても意味ないです。
ただ、適切な時間の範囲内で寝だめするのであれば「多少の疲れがとれる」「気持ちが満たされる」などの効果も感じやすくなります。
睡眠不足がずっと続いている、なんか気持ちが疲れている人は、適切な時間を守っていつもより少し多めに寝るようにしましょう。
寝だめのデメリット
寝だめをするデメリットは体内時計がズレてしまうことです。ヒトはサーカディアンリズム(概日リズム)といわれる24時間周期のリズムが体に備わっています。これをいわゆる「体内時計」と言いますが、その体内時計がズレてしまうと以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 集中力や判断力低下
- 日中ぼーっとする
- 寝つきが悪くなる
体内時計がズレると体は軽い「時差ボケ」状態になり、集中力や判断力、記憶力も低下します。これを「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)」といい、仕事中にボーっとするしたり寝つきが悪くなる原因となってしまいます。
また、症状が悪化すれば肥満や生活習慣病のリスクが高まり、うつ気味になる可能性もあるので侮れません。
しかも体内時計を狂わせるのは簡単ですが、リセットするのが何よりも大変です。
もとの正しい状態に戻すためには「毎日決まった時間に起きる」「運動をする」など、体にいい習慣をある程度続けなければなりません。
週末の寝だめはどれくらいまでして良いの?
どうしても休日に寝だめしたい人は、いつもの睡眠時間「+2時間以内」にしましょう。
2時間以上の寝だめは、体内時計がズレる原因になるのでおすすめしません。
体にも負担となり、マイナス効果ばかり感じやすくなるでしょう。
また、寝だめをするなら就寝時間を早めるのも効果的です。早く寝ていつも通り起きるようにするだけでも体への負担は少なくなります。
寝だめを避けるための対策
休日の寝だめを避けるために、ここで紹介する4つの対策をして睡眠の質を高めましょう。
- 快眠グッズを活用する
- 睡眠記録を取る
- 布団からでる
- 朝日を浴びる
快眠グッズを活用する
睡眠の質を高めるもっとも簡単な方法は睡眠のお助けアイテムを活用することです。
睡眠のお助けアイテムとは例えば音楽やサプリ、アロマ、寝具など。
そのなかでもおすすめはアロマ(精油)です。
アロマの香りは、気持ちを落ち着かせてくれるセロトニンの分泌を促します。
嗅覚で感じる刺激は脳までダイレクトに届きやすいためです。
リラックス効果をより感じたいなら「ラベンダー」や「ユーカリ」がおすすめ。
ラベンダーには鎮静作用やバランスを整える働き、スッとした香りのユーカリには頭をすっきりさせる効果があります。
なるべく天然素材にこだわったものを選ぶと、アロマのパワーも感じやすくなるでしょう。
睡眠の質を高めてくれるアイテムはたくさんありますが、もちろん相性や好みもあります。
あなたにピッタリのお助けアイテムを見つけるために、まずはいろいろお試ししてみてくださいね。
睡眠記録をとってみる
睡眠の質を高めるために毎日何時くらいに寝て何時に起きるのか、あなたの睡眠記録をとってみましょう。
最近は睡眠記録や睡眠のサイクルも管理できる便利なアプリがたくさんあります。入力が面倒であれば、簡単なメモ書きでも大丈夫です。
睡眠記録を2週間~1カ月くらい続けると、睡眠の傾向が見えてきます。
もしいつも休みの日に2時間以上寝だめしていることが分かったら、その2時間をなるべく小分けにして割り振ります。
「2時間(120分)÷7日=約20分」を、毎日の睡眠時間に取り入れてみましょう。
まとめて寝だめするとデメリットが大きいですが、毎日ちょっとずつ長く寝ると、体への負担も少なく済みます。
布団からでる
休日でもいつもと同じくらいの時間に、とりあえず布団から出るように意識してください。
カーテンを開けて日光を浴びて、体を起こします。白湯を飲んだり、朝ご飯を食べたり、なるべく普段と同じように活動するといいでしょう。
体内時計のズレを予防することが、夜に自然な眠気を感じやすくするポイントです。
それでも「やっぱり眠い」「もう少し体を休めたい」と感じたら短い昼寝をします。
昼寝は15~30分以内に留めておくのがベスト。あまりに長い昼寝は、目覚めたあとかえって眠気が増したり、夜眠れなくなったりと逆効果です。
昼寝するときは目覚まし時計やスマホのアラームをかけて起きられるように工夫しましょう。
朝日を浴びる
朝日はだいじなのは知っている方も多いでしょう。しかし思っている以上に身体に作用します。
光で体内時計のズレを調整しているのです。
朝日を浴びた時間から約14時間後に体内で「メラトニン」が分泌されはじめ、眠気を誘います。
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、睡眠を促してくれる大切なホルモンです。
分泌されると、自然に眠気を感じるようになります。
朝日は窓からの光でも十分ですが、どうしても夜眠れない方は朝起きて10分程度外に出て散歩するのも効果的です。
また、夜になったら明るすぎるのはNGです。メラトニンの分泌が抑えられてしまい、いざ寝るときに眠れなくなります。部屋の照明はなるべく控えめにして寝るまでの時間はゆったり過ごしましょう
寝だめは意味ないのが一般的【まとめ】
寝だめをしても意味がありません。
集中力や判断力が低下したり、仕事中に強い眠気を感じたり、昼間の活動に良くない影響が出やすくなります。
肥満やメタボ、生活習慣病などのリスクも高まり、気分の落ち込みやうつ気味になる人もいるかもしれません。
どうしても昼間に眠くなってしまったら、体内リズムをなるべく狂わせない20分~30分程度の昼寝をしてみてください。実際に眠らなくても、目を閉じて視界を遮るだけで脳を休める効果があるので、試してみてくださいね。
休日前でも夜更かしせず早寝を心がけましょう。