イライラしていると、体は疲れているのに眠れないことがあります。
早く寝て忘れたいのに、布団に入った瞬間に考え事が止まらない。明日のことを考えて、さらに焦ってしまう。こうなると、眠れないこと自体がまたストレスになります。
ただ、イライラして眠れない日は、無理に「寝なきゃ」と思うほど逆効果になりやすいです。
この記事では、イライラして眠れない理由と、寝る前に気持ちを落ち着ける対処法を紹介します。
この記事の監修者
身長175㎝/体重62㎏。眠ハックの運営者。睡眠で悩む人の相談を受けたり講習会を通して睡眠の大切さを世に広める活動をしている。マットレスや枕選びはYouTubeで好評受付中。
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イライラして眠れない理由は?
イライラして眠れないときは、気持ちだけでなく体も「休むモード」に入りにくくなっています。
まずは、なぜイライラすると眠りにくくなるのかを整理しておきましょう。
体が緊張モードのままになっている
イライラしているときは、体が緊張しやすい状態になっています。
日中に嫌なことがあったり、寝る前に考え事をしたりすると、心拍や呼吸が少し速くなり、体が休む準備に入りにくくなります。
本来、眠る前は体と心がゆるみ、自然とリラックスしていく流れが必要です。
ところが、イライラしたままだと頭の中で同じことを何度も考えたり、「あの言い方は何だったんだろう」と思い出したりして、脳が休まりません。
その結果、布団に入っても眠れない、眠れたとしても途中で目が覚める、といった状態になりやすくなります。
「眠れないこと」への焦りがさらに強くなる
イライラして眠れないときに一番つらいのは、眠れないこと自体に焦りが出ることです。
「明日も仕事なのに」「早く寝ないとまずい」と考えるほど、余計に目が冴えてしまいます。
この状態になると、ベッドの中がリラックスする場所ではなく、眠れない自分を責める場所になってしまいます。
まずは、眠れない夜があっても大丈夫と考えることが大切です。
一晩眠れなかったからといって、すぐに体が壊れるわけではありません。焦りを少し弱めるだけでも、眠りに入りやすくなることがあります。
不調が続く場合は、ストレスや睡眠障害が隠れていることもある
一時的なイライラで眠れない日があるのは、誰にでも起こります。
ただし、眠れない日が何週間も続いている、日中に強い眠気やだるさがある、気分の落ち込みや不安が強い場合は、セルフケアだけで抱え込まないほうがよいです。
不眠はストレスや生活習慣だけでなく、心身の不調が関係していることもあります。
眠れない状態が続く場合は、かかりつけ医、心療内科、精神科、睡眠外来などで相談してみましょう。
イライラして眠れないときの対処法6選
イライラして眠れないときは、気持ちを無理やり切り替えようとするより、体の緊張をゆるめることから始めるのがおすすめです。
眠れない夜に試したいこと
- 焦らない
- 呼吸を整える
- 軽くストレッチする
- 睡眠環境を整える
- スマホを見ない
- 眠れないなら一度ベッドを出る
焦らない
イライラして眠れないときほど、まずは焦らないことが大切です。
「早く寝なきゃ」「明日つらくなる」と考えるほど、気持ちは落ち着きにくくなります。
そんなときは、無理に眠ろうとせず、目を閉じて体を休めるだけでもいいと考えてみてください。
眠れなくても、横になって静かに過ごすだけで体は休まります。
自分に対して、次のように言ってあげるのもおすすめです。
眠れない夜の声かけ
- 今日は眠れない日でも大丈夫
- 横になっているだけでも休めている
- 明日のことは明日の自分に任せよう
呼吸を整える
イライラしているときは、呼吸が浅くなりがちです。
呼吸が浅いままだと、体の緊張も抜けにくくなります。
難しい呼吸法を覚える必要はありません。まずは、吐く息を少し長くするだけでも十分です。
寝る前の簡単呼吸
- 鼻から3〜4秒かけて吸う
- 口から6〜8秒かけてゆっくり吐く
- これを5回ほど繰り返す
ポイントは、吸うことよりも吐くことを意識すること。
息を吐くたびに肩の力を抜くイメージで行うと、体が少しずつゆるみやすくなります。
軽くストレッチする
イライラしている日は、肩・首・背中に力が入りやすくなります。
寝る前に軽くストレッチをして、体のこわばりをゆるめてあげましょう。
ただし、激しい運動は逆に目が冴えることがあります。寝る前は、汗をかく運動ではなく、ゆっくり伸ばす程度で十分です。
寝る前におすすめの軽いストレッチ
- 首を左右にゆっくり倒す
- 肩を大きく回す
- 背中を丸めて深呼吸する
- 足首をゆっくり回す
- 仰向けで膝を抱える
ストレッチ中も、「伸ばさなきゃ」と頑張りすぎなくて大丈夫です。
気持ちいい範囲で、呼吸を止めずに行いましょう。
睡眠環境を整える
イライラしている夜は、普段よりも音・光・暑さ・寒さに敏感になりやすいです。
寝室の環境が合っていないと、気持ちが落ち着いてきても、体が眠りに入りにくくなります。
まずは、次のポイントを見直してみてください。
寝室環境の見直しポイント
- 部屋が明るすぎないか
- スマホや家電の光が気にならないか
- 室温が暑すぎたり寒すぎたりしないか
- 寝具が体に合っているか
- 枕の高さで首がつらくなっていないか
特に、枕やマットレスが合っていないと、寝返りしにくくなったり、首や腰に違和感が出たりして眠りの妨げになることがあります。
枕が合っていない気がする方は、枕が合わない原因と見直しポイントも参考にしてみてください。
スマホを見ない
眠れないときにスマホを見ると、余計に目が冴えやすくなります。
SNSやニュースを見ると、気持ちがさらに揺れたり、考え事が増えたりすることもあります。
寝る前は、できればスマホをベッドに持ち込まないのが理想です。
どうしても触ってしまう人は、次のようにハードルを下げてみてください。
- 寝る30分前から通知を切る
- スマホをベッドから手の届かない場所に置く
- 画面を見る代わりに音だけのコンテンツにする
- SNSではなく、静かな音楽や環境音にする
スマホを完全にやめるのが難しい人でも、「ベッドの中でSNSを見ない」だけで眠りやすさは変わります。
眠れないなら一度ベッドを出る
どうしても眠れないときは、一度ベッドを出るのもありです。
厚生労働省の睡眠に関する資料でも、リラックス法を使っても20分以上眠れない場合は、一度寝床を出て、暗い場所でリラックスして過ごし、眠気を感じたら寝床に戻ることが紹介されています。
ベッドの中で長く悩み続けると、「ベッド=眠れない場所」という感覚が強くなってしまうことがあります。
起きるといっても、明るい部屋でスマホを見る必要はありません。
ベッドを出たあとにやること
- 照明を暗めにする
- 白湯を少し飲む
- 静かな音楽を流す
- 軽くストレッチする
- ぼんやりできる本を少し読む
眠気が戻ってきたら、もう一度ベッドに入りましょう。
イライラして眠れない夜に避けたいこと
眠れない夜ほど、ついやってしまう行動があります。
ただ、次のような行動は、かえって寝つきを悪くすることがあります。
避けたい行動
- ベッドの中でSNSを見る
- 怒りの相手に長文メッセージを送る
- 仕事のメールを確認する
- 眠るためにお酒を飲む
- 明日の不安を頭の中で何度も考える
特に、イライラした状態でメッセージやメールを書くと、気持ちがさらに高ぶりやすくなります。
どうしても考えが止まらないときは、スマホではなく紙に書き出すのがおすすめです。
「今考えても解決しないこと」と「明日やること」を分けて書くだけでも、頭の中が少し整理されます。
眠れない状態が続くなら医療機関へ相談を
イライラして眠れない日が一時的なものなら、生活リズムや寝る前の過ごし方を整えることで落ち着くこともあります。
ただし、眠れない状態が続き、日中の生活に支障が出ているなら、早めに医療機関へ相談しましょう。
受診を考えたい目安
相談を考えたいサイン
- 眠れない状態が何週間も続いている
- 日中の眠気やだるさが強い
- 仕事や家事に集中できない
- 気分の落ち込みや不安が続いている
- 夜になるのが怖いと感じる
- 自分で対策しても改善しない
不眠は、我慢すればよくなるとは限りません。
かかりつけ医に相談するだけでも、眠れないことへの不安が軽くなる場合があります。
何科を受診すればいい?
まずは、かかりつけ医や内科で相談しても大丈夫です。
ストレスや不安、気分の落ち込みが強い場合は、心療内科や精神科も選択肢になります。
いびきが強い、寝ている間に呼吸が止まっていると言われる、日中に強い眠気がある場合は、睡眠外来や耳鼻咽喉科などが関係することもあります。
どこに行けばいいか迷う場合は、まず近くの内科やかかりつけ医に相談してみましょう。
まとめ|イライラして眠れない夜は、まず体の緊張をゆるめよう
イライラして眠れない夜は、気持ちだけでなく体も緊張しています。
そんなときに「早く寝なきゃ」と焦ると、さらに眠れなくなることがあります。
眠れない夜は、無理に寝ようとするより、まずは体の力を抜くことから始めてみてください。
それでも眠れない日が続く場合は、ひとりで抱え込まず、早めに専門家へ相談しましょう。
今 真一